10年経っても色褪せない名作RPG。『ドラゴンエイジ:インクイジション』感想(ネタバレあり)
はじめに
『ドラゴンエイジ:インクイジション』、めちゃくちゃハマりました。
同じ開発元の『マスエフェクト』シリーズを遊んで面白かったこと、そしてシリーズ最新作が発売されていると知り、「今のうちに触れておこう」と思ったのがプレイのきっかけです。
いかにも「洋ゲー!」という雰囲気で、JRPGに慣れているとビジュアル面で少しとっつきにくさはあります。
……が、それを軽々と超えてくる没入感がありました。
気づけばプレイ時間は80時間以上。
サブクエストは8割ほど消化し、今年遊んだゲームの中でも間違いなくベストクラスの一本です。
40時間で終わらせるには、あまりにも惜しいRPG
メインクエストだけを追えば、40時間前後でクリアできると思います。
ですが、このゲームの真価はそこではありません。
世界観の掘り下げ、仲間との関係性、そして選択によって変化していく物語。
ドラゴンエイジらしさをしっかり味わうなら、シナリオ性のあるサブクエストはぜひ進めてほしいところです。
長編ファンタジーRPGではありますが、軽めのクエストも多く、気負いすぎず遊べるバランスなのも好印象でした。
仕事に追われながらでも、無理なく続けられたのはありがたかったです。
「選ばされている」ではなく「選んでしまう」物語
メインシナリオ自体は、いわゆる王道ファンタジーです。
ただし、プレイヤーの選択が物語にしっかり影響する構造になっており、どの選択肢にも明確な「正解」が用意されていません。
「これで本当に良かったのか?」と悩まされる場面が多く、その時間そのものが楽しい。
近い体験としては『バルダーズ・ゲート3』が思い浮かびました。
戦闘システムや自由度は違えど、インタラクティブな物語体験という点ではかなり近い感触です。
こういうゲームが好きなので、プレイできて本当に良かったと思っています。
それでも気になった、正直な弱点
正直に言うと、序盤はかなり分かりにくいです。
作り込まれたファンタジー世界観に加え、シリーズ物の続編。
そこにやや不自然な翻訳が重なり、最初は状況を掴みにくく感じました。
音声は英語のみなので、英語が分かればもっと楽しめたんだろうな……という気持ちもあります。
(ブル、カレン、レリアナ、ヴィヴィアンヌの声が特に好きです)
また、主人公のクラス変更ができないため、パーティ編成がある程度固定されてしまう点も惜しいところ。
キャラクターごとの性能差もそれなりにあり、好きなキャラが弱めだったときは正直つらかったです。
ただ、これらの不満点を理解し始めた頃から、このゲームは一気に面白くなっていきました。
序盤で脱落すると、このゲームは一生分からない
はっきり言って、最初はよく分かりません。
ですが、
- 自由に探索できるようになり
- 仲間と会話を重ね
- 個別イベントを進めていくうちに
世界観にハマり、
キャラクターに愛着が湧き、
シナリオにも引き込まれていきます。
10年前の作品ですが、今でも快適に遊べる環境が整っていることに感謝したくなりました。
ここからネタバレあり感想
※未クリアの方はご注意ください。
印象に残ったメインシナリオ
個人的に一番盛り上がったのは魔術師ルートの「声をひそめた囁き」〜「高慢がもたらしたもの」まで。
序盤が比較的王道進行だった分、このあたりの展開には素直に驚かされました。
ここから一気に、メインシナリオへの没入感が高まった印象です。
仲間イベントがとにかく楽しい
仲間との会話イベントや個別クエストは、ほぼすべて消化しました。
ヴァリックの「みんなでゲームするやつ」など、何気ない日常イベントが本当に良い。

特に印象的だったのはレリアナ。
密偵という立場と理想主義者としての葛藤が丁寧に描かれていて、かなり好きなキャラクターです。
カレン、ジョゼ、ヴィヴィアンヌといった指揮官たちも、一緒に冒険しない分、逆に人物像が際立っていました。
ブラックウォールの重すぎる展開には正直驚きましたが、彼には贖罪の道を選んでもらいました。
力を持った組織は、正義ではいられない
スカイホールド以降、審問会が勢力を拡大していく過程は本当に楽しかったです。
怪しい寄せ集めから始まり、一目置かれる存在になり、最終的には「厄介者」として警戒される。
あまりにもリアル。
コリーフィウスを倒した後も、軍事力を持つ組織が危険視されるのは、まあそうなるよね……という納得感がありました。
私は最終的に審問会を解散させました。
「アンドラステの使途」ではなく、ただのエルフとしてソラスをぶっ飛ばしに行く方が、うちの審問官らしいと思ったからです。
うちの審問官設定(完全に個人語り)
エルフのローグ女性。
信仰心はないけれど、仲間の信仰は尊重したいタイプ。
審問官として模範的に振る舞いながらも、「使途」として扱われることには常にストレスを感じている。
セラを可愛がり、ヴィヴィアンヌの打算的な態度に安心し、ブルやソラスとは気楽に付き合える。
信仰を利用している後ろめたさを感じつつ、だからこそちゃんとしなきゃ、と思っている。
久しぶりに「うちの子設定」で遊べるRPGで、本当に最高でした。
アイアン・ブルとのロマンスについて
ロマンス相手はアイアン・ブル。

最初は「粗暴なセクハラおやじ」くらいの印象だったのに、掘れば掘るほど意外性があって面白いキャラクターでした。
キュンに縛られながらも忠実に生きるブルと、神に疑問を持つ審問官。
最終的に突撃兵を選んだのは、本当の意味で対等な関係になるには、それしかないと思ったからです。
戦闘では弱かったけどな!!!
何回死ぬんだよと思いながら連れ回してました。
でも、イベント含めて一番印象に残るロマンスでした。
DLC「招かれざる客」で物語は完成する
本編のエンディングは、正直「第一部完」感が強いです。
ですが、DLC「招かれざる客」を遊ぶことで、
審問官の物語はきちんと一区切りつきます。
これからの波乱を予感させつつも、
しっかりと達成感のある終わり方で、とても満足しました。
おわりに
『ドラゴンエイジ:インクイジション』は、「物語の中で生きた感覚」をしっかり残してくれるRPGでした。
仲間、シナリオ、ロマンス、選択の重み。
どれを取っても記憶に残る体験です。
序盤の取っつきにくさはありますが、それを乗り越えた先には、10年経っても色褪せないRPG体験が待っていました。

