ここまで完成度の高いRPGは久しぶりだった。『ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者』感想(ネタバレなし)
はじめに
発売日に購入してプレイしましたが、クリア後に残ったのは「このゲームを遊べて本当に良かった」という、純粋な満足感でした。
ダークファンタジーの王道をしっかり踏まえつつ、先の読めない展開。
魅力的で愛着の湧くキャラクターたち。
そして、前作で感じていた不満点を丁寧に潰し切った、正統進化の完成形。
シナリオの分かりやすさと深みは確実に増し、システムとグラフィックも大きくパワーアップしています。
ここまで快適で、なおかつ物語に没入できるRPGは、正直かなり久しぶりでした。
シナリオについて
※ネタバレは控えます。
前作と比べて、世界観や物語の流れが非常に分かりやすくなっています。
翻訳の質も明らかに向上しており、テキストを追うストレスはほとんど感じませんでした。
物語自体は王道寄りですが、主人公の選択がシナリオに与える影響は健在で、むしろ前作以上に「選ぶ重み」を感じます。
重要な選択肢も多く、悩みながら決断する時間そのものが楽しい。
最初から最後までダレることなく、集中してプレイできました。
サブクエストをほぼ消化して、クリアまで約45時間。
フルプライスとしては控えめに見えるかもしれませんが、内容は非常に濃密で、ボリューム不足は一切感じません。
主人公の種族や所属、前作主人公である審問官の設定によっても物語が変化するため、周回プレイのしやすさも大きな魅力です。
正直なところ、DLCは欲しいです。
グラフィックについて
PS5でプレイしましたが、景色・キャラクター表現ともに大満足でした。
リアル寄りでありながら、どこかトゥーン調も感じる独特の質感で、個人的にはかなり好みのグラフィックです。

髪の毛や肌の表現も自然で、これまで遊んできたRPGの中でも上位に入ります。
世界観の都合上、暗めのロケーションが多い点は少し惜しいものの、それを差し引いても十分に美しさを堪能できました。

一点だけ不満を挙げるとすれば、主人公の装備デザイン。
見た目的に好みではない装備が多く、もう少し選択肢が欲しかったところです。
システムについて
システム面は非常に洗練されており、プレイ中に大きな不満を感じることはほとんどありませんでした。
今作はアクション寄りの設計となり、操作できるのは主人公のみ。戦士・ローグ・魔導士から最初に選んだクラスは変更不可です。
私はローグ+最低難易度で遊びましたが、アクションが苦手な私でも爽快に楽しめました。
高難易度でなければ、パーティ編成を厳密に考えなくても問題なく進められます。
前作ではクラス構成の制約が強かった分、今作では好きな仲間を連れて行きやすくなったのが嬉しいポイントです。
探索も非常に快適で、ファストトラベルやマップ誘導が充実しており、迷うことはほぼありませんでした。
落下や水中事故もノーペナルティで再開できるため、ストレスを感じにくい設計です。
ポリコレ・トランスジェンダー描写について
発売前はこの点で炎上しているのを見かけ、正直不安もありました。
ですが、実際にクリアしてみると、その不安は完全に杞憂でした。
たしかに多様性を意識した描写はあります。
ただ、それは過剰でも押し付けがましくもなく、「きちんと向き合って描いている」という印象です。
少なくとも、制作側の差別意識を感じて不快になることはなく、終始安心してプレイすることができました。
個人的には、ここまで丁寧に描いている作品は、日本のゲームではあまり見かけないと感じています。
この作品を通して、「快適な気持ちで遊べる」ということが、どれほど大切かを改めて実感しました。
おわりに
『ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者』は、シナリオ・システム・グラフィックのすべてが高水準でまとまった、完成度の高いRPGです。
なんとなく前作を遊んだ流れで手に取った作品でしたが、結果的に「プレイして本当に良かった」と心から言える一本になりました。
一人でも多くの人がこの作品をクリアし、感想を語り合える日を楽しみにしています。


